ISO国際登録簿の JIS X 0213:2000
ISO国際登録簿なるものがあって、これは ISO 2022 のエスケープシーケンスと、符号化文字集合とを対応付けているらしい。さまざまな文字集合が登録されていて、下のページにそのPDFが置いてある。
で、2000年1月20日に制定された JIS X 0213:2000 も、2000年7月31日に登録されている。
- [PDF] ISO-IR 228 Japanese Graphic Character Set for Information Interchange --- Plane 1
- [PDF] ISO-IR 229 Japanese Graphic Character Set for Information Interchange --- Plane 2
ただこのPDF、第3水準・第4水準の漢字を見てみると、JIS X 0213:2000 の規格票*1の字形とは微妙に違いがあったりする。例えば、2-8-47 の「崝」は規格票では だが、このPDFでは のようになっている。また 2-94-5 の「𩿎」*2は規格票が で、PDFが 。他にもいろいろとあり、また作字しているものも結構ある。というわけでこのPDFの文字表は、規格票よりも前の段階?のものになっているようだ。
第1面については JIS X 0213:2004 で例示字形の変更があり、それを受けて2004年4月13日に改めて登録されている。
こちらは規格票と同じ平成明朝体W3で作成されている*3。ただ、第2面は変更がなかったので、新たな登録はされていない。
安岡孝一『文字符号の歴史 欧米と日本編』(2006年)では、図222〜241(239〜258ページ)に第1面・第2面の文字表が載せられている。キャプションには「JIS X 0213:2000」と書いてあるが、この図は上に挙げた ISO-IR 228, 229 から採ったものになっている*4。
国際登録簿といい『文字符号の歴史』といい、JISの規格票と違うのには何か理由があるんだろうか?
- 作者: 安岡孝一,安岡素子
- 出版社/メーカー: 共立出版
- 発売日: 2006/02
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*1:2000年2月発行
*2:この字に関しては U+29FCEとU+29FD7の混乱 - Mac OS Xの文字コード問題に関するメモ に詳しい。
*3:PDFにフォントが埋め込まれている。
*4:参考文献 [574], [575] として明記されている。