しろもじメモランダム

文字についてあれこれと。

2012-01-01から1年間の記事一覧

米O'Reillyで買ったPDF本をkobo gloでも読めるように加工する

米 O'Reilly のアカウントを作って手持ちの紙本(同社から出ている英語版に限る)を登録すると、その電子書籍版が$4.99/冊で買えるらしい。自宅には CJKV Information Processing(第2版)と Fonts & Encodings があり、どちらもいろいろと役に立っているが…

svivs の現状について

Twitter を見ていて、あーそういやそんなもんあったなーと思いだしたのですが、以前 svivs というツールを作りました。 IVS(異体字シーケンス)入力ツール svivs - しろもじ作業室 現状 当時は更新・拡張したい点などいくつかあったわけですが、結局のとこ…

アウトラインのSVGからフォントを生成 #かな書いてみる

IVSやら何やら他の話題に飛びついていたので間が空いてしまったが、明朝かな書体制作のつづき。前回はアウトラインを作ったので、今回はここからフォントを生成したい。 SVGの分割 hiragana_1.svg まず、これがアウトラインのファイル。Inkscape で作成し、S…

JIS X 0208 と JIS X 0213 が改正されていた件

昨年12月に小林さんの講演を聞いたとき、JIS X 0213 が近々改正されるというようなことをおっしゃっていた。そんなことはほとんど忘れていたのだが、 584 デフォルトの名無しさん 2012/03/11(日) 13:26:15.37 そういや結局0213って改正するの? 常用漢字の関…

花園明朝OT+Web フォントによるIVSと OpenType feature tag の表示テスト

ブラウザ上で異体字を表示するには、2つの方法がある。異体字セレクタを使ってIVSで異体字を表現する方法と、CSS3の font-feature-settings プロパティを使って OpenType feature tag によるグリフ置換をする方法だ。今回、花園明朝OTを Web フォントとして…

花園明朝OTを0.510に更新、IVD 2012-03-02版に対応

Adobe-Japan1-6 準拠の漢字フォント・花園明朝OTを ver. 0.510 に更新。 花園明朝OT - しろもじ作業室 以下、主な変更点について解説。 IVD 2012-03-02 版に対応 今月2日にIVD(Ideographic Variation Database)の最新版が公開され、Adobe-Japan1 に32個、H…

Windows 8 Consumer Preview のIMEにおけるIVS対応

昨年9月13日に公開された Windows 8 Developer Preview では、IMEの変換候補にIVSを含む語が現れるようになっているとのことだった。 Windows 8 では IVS(Ideographic Variation Sequence)を変換候補から選択できるようになっています。IVSとは?について…

原字のアウトライン化をした #かな書いてみる

前回は原字の墨入れをした。フォントにするにはベクターのアウトラインを作る必要があるので、原字をスキャンしてアウトライン化する。今回は仮想ボディ5cm角の原字に対して150dpiでスキャンをしてみたが、墨入れの精度が良くない(笑)のでこの程度の解像度で…

モリサワの電算写植のキーボード

「写植の時代」展(レポート)に展示してあった、このキーボード。文字の配列やレパートリが気になったので、キートップの写真を撮っておいた。携帯のカメラで撮ったのであまり綺麗に撮れていないが、これをざっとツキハギして一枚の大きな画像にしてみた。▲…

「写植の時代」展に行ってきた

大阪DTPの勉強部屋 » 「写植の時代」展 大阪DTPの勉強部屋 » 「写植の時代」展・第10回勉強会 終了しました 大阪開催のもじもじカフェ第33回「人の名づけに使える字」と立て続けに「写植の時代」展が開催されていたので、大阪のイベントだが泊まりで行ってき…

もじもじカフェ第33回「人の名づけに使える字」に行ってきた

もじもじカフェ > 第33回「人の名づけに使える字」 今回のもじもじカフェは初の大阪開催ということだったが、他に「写植の時代」展が開催中ということもあって、ちょっと足を延ばして行ってきた。ゲストは京大の安岡孝一先生。安岡先生には以前拡張漢字C & G…

墨入れしてみた #かな書いてみる

明朝体かな書体を制作中 #かな書いてみる - しろもじメモランダム 前回で下書きが一通りできた(上の記事参照)。もう一回下書きを書き直して改良するか、それとも次の段階に進むか迷ったが、「とりあえずどんどん進んで困ったらそのとき考えよう」という楽…

明朝体かな書体を制作中 #かな書いてみる

きっかけ 何年も前から「オリジナルの明朝体かな書体作ってみたいなー」と思っていたが、思っているだけでどうも踏ん切りがつかず、結局のところ特に何も作ってはいなかった。そんな中、先月大曲都市さんのタイプデザインセミナーに参加した際に、いろいろな…

和文書体の分類方法いろいろ ―後篇

あいだが空いてしまったが、前篇のつづき。 IPSJ-TS 0013:2011 の分類方法 2011年11月14日に、情報処理学会の試行標準である IPSJ-TS 0013:2011「フォントリソース参照方式」が公表された。 情報処理学会 試行標準 IPSJ-TS 0013:2011 フォントリソース参照方…

和文書体の分類方法いろいろ ―前篇

書体を分類する 書体を分類(=整理、体系化、ラベルづけ)すると、いろいろなメリットが生まれてくる*1。カテゴリから書体を検索したり、雰囲気の似た書体を探したり。もちろん、研究や分析もしやすくなる。ちょっと考えてみればわかるが、「明朝体」という…

本年もよろしくお願いいたします

正月三が日どころか鏡開きまで済んでしまいましたが、新年のご挨拶を。背景画像は青山進行堂活版製造所「年賀用活字見本」より。