なんてことはない、「華康明朝体っぽい何か」は華康明朝体だった件
一昨日のエントリにこう書いた。
[…] あれは何の書体だろう。あの不揃い感。何度か書体見本と比べてみたところではダイナフォントの華康明朝体っぽいんだけど、「ま」の字形が違う。よくわからん。
華康明朝体っぽい何か - しろもじメモランダム
で、改めて「DynaFont 総合カタログ 2008」を引っぱり出して見てみたところ、どうやら「華康明朝体っぽい何か」は華康明朝体そのものだったっらしい。ただし、改良前の。
次の画像は、このカタログの p. 3 からとったもの。華康明朝体W3。
左の OpenType Std 版と中央の OpenType Pro 版とを比べてみると、「さ」の1画目の終筆や「い」のふところの大きさ、そして「ま」の横画の長短などが異なっていることがわかる。アルファベットも全体的に変更されている。一方、右の TrueType / ATM-CID / PostScript 版では、中央の Pro 版と同じ字形になっている。
上の華康明朝体のリンク先では OpenType 版は,かなを中心に改良されている
と書かれていたが、どうやら「OpenType Std 版は改良前の字形のまま、OpenType Pro 版はじめ他のフォントフォーマットでは改良後の字形を収録」というのが現状の様子。
# 一迅社文庫は小塚明朝L、一迅社文庫アイリスは華康明朝体W3。
# 書体についてもう少し考え直してもいいような……。