しろもじメモランダム

文字についてあれこれと。

縦の音引きを横にして使う

昔、横組みがまだそれほど一般的でなかった時代には、横組み用の音引き(ー)の活字は用意されていなかった。縦組み用の音引きを左に90度回転させて代用としていたので、起筆部分の出っ張りが下を向いてしまい、若干違和感がある。

その後横組みが広まるにつれて、ちゃんとした(起筆の出っ張りが上を向いた)横組み用の音引きも作られるようになる。現代のデジタルフォントでも縦組み用・横組み用の2種類のグリフが収録されているので、困ることはない。

で、今朝買ったサンドイッチの包みにこんなものを発見。

それほど鮮明な印刷ではないので分かりにくいかもしれないが、「ポポー」の部分、縦組み用の音引きを右に90度回転させて使っているようだ。こんなのもあるんですね。

左に90度回転させたものよりも、こっちの方が意外と違和感なく読めるかもしれない。