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文字についてあれこれと。

『文字符号の歴史―欧米と日本編』

文字符号の歴史―欧米と日本編

文字符号の歴史―欧米と日本編

文字符号の歴史 ―欧米と日本編― / 安岡 孝一 安岡 素子 著 | 共立出版

図書館から借りて読了。本書の内容はモールス符号の歴史から始まる。「文字符号はコンピュータの中や、コンピュータ同士の通信で使うもの」と思い込んでいたので、これはなかなか新鮮だった。モールス符号には馴染みがなく、「E・T など出現頻度の高い文字は短い符号」「SOS は・・・−−−・・・」といった程度の断片的な知識しかなかったので、まさかモールス符号にも複数の符号化方式や文字集合が存在し、互換性の問題があったなどとは思ってもみなかった。文字コードについては現代でも(というか、現代の方がより)大きな問題になっていることを考えると面白い。

それにしても、この手の文字コードの話はややこしくて困る。そりゃお前の理解力不足だ、と言われてしまえばそれまでだが、読んでいてもなかなか頭に入ってこない。ISO/IEC 8859 だの JIS X 0213 だのといった無機質な規格名に、なんか愛称でもついてりゃいいんだけど。

ちなみに、コンピュータで使われる文字コードを手っ取り早く理解したいのであれば、同じ安岡夫妻による『インターネット時代の文字コード』第1部の方がわかりやすくまとまっていて良いかと思う。

本書の姉妹編として、アジアのさまざまな文字符号について書かれたアジア編がある。