しろもじメモランダム

文字についてあれこれと。

Ext. C で重複符号化?

UROの字形も比較してみる(2) で取り上げた「槱」(U+69F1)について。

U+69F1

(現在の版、左からG/T/J/K)

U+69F1 には、2通りの字体が包摂されて(しまって?)いる。G/Tが「⿰木⿱酉灬」で、J/Kは「⿱⿰木酉灬」。

この文字の KanXi Index KangXi Index は 0547.170 なので、康煕字典の547ページ、17番目にある漢字を見てみる。

どうやら が U+69F1 に対応しているらしい。

U+2ACDD

さて、今度は昨年12月に制定されたばかりの Ext. C を見てみる。すると、「𪳝」(U+2ACDD)なる漢字が。

(現在の版)

字体が「⿱⿰木酉灬」で U+69F1 のJ/Kと同一。しかもソースが KX054717 ってことは康煕字典547ページの17番目、すなわち を元に収録された漢字なわけで、U+69F1 とモロにかぶっているような気が……。どうでしょう?

ちなみに

上の画像は ISO/IEC 10646 の現在の版からとったものだが、次の版のドラフトでも字体は変わっていない。また U+69F1 は JIS X 0212 の36区78点で、JIS X 0213 には収録されていない。