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しろもじメモランダム

文字についてあれこれと。

第一水準の83字形を比較してみる

昨日のあれは附属書6を参照したからなのかもしれない、というコメントをいただいたので、90JISで変更された他の漢字についてもちょっと調べてみる。

第一水準の中で、差異に気がついたものを並べてみた。左から順に、JIS X 0208-1983 の規格票の字形、JIS X 0208:1997 の附属書6にある「83」「78-83」の字形、Adobe-Japan1 の83JIS用グリフの字形。

慨・概

附属書6では「旡」の1画目が左に飛び出たまま(90JISと同じ字形)になっている。これについては、AJ1は問題なし。

ただAJ1では、「旡」の最終画の起筆位置が「慨」と「概」でなぜか違う。83JISの規格票に合わせてあるのかと思いきや、むしろ逆になっている。

83JISの規格票では「身」の6画目は横画になっているが、附属書6とAJ1では跳ね上げている。

遂・像

「豕」の最後の2画が、三者とも微妙に違う。

83JISでは「㡀」の中央部分に墨溜りがあり、縦画が上下2画に分かれている。附属書6ではこの墨溜りがなく、90JISと同じ字形*1

AJ1については、Adobe Technical Note #5078 にこう書いてある。

(...) the glyphs for CIDs 3603 (Supplement 0) and 13505 (Supplement 4) are identical when rendered with the Kozuka Mincho design, but may be rendered differently for other typeface designs.

[PDF] Adobe Technical Note #5078: Adobe-Japan1-6 Character Collection for CID-Keyed Fonts, p. 10

小塚明朝じゃ83JISの字形(CID+13505)と90JISの字形(CID+3603)は同じにしてあるけど、区別したけりゃしていいよ、と。

最終画の起筆が上につくか離れるか。……これは微妙か。

というわけで

附属書6とAJ1が同じになっているものもあるけど、全てがそうだというわけではないっぽい。

第二水準についても附属書6をざっと見てみましたが、作字が結構いいかげんなようです。

*1:90JISの「攵」を大きくしただけの、意図のよくわからない作字。