「剌す」と書いて「さす」と読む?
上のエントリの続き。
「束束」が「棘」になるんなら、じゃあ「剌」も「刺」になるんですか〜?と、当然こう思うわけです。
で、例によって五体字鑑を引いてみると、
*1
なんと、「刺」よりも「刾」(U+523E)の方が圧倒的に多い。「剌」どころではない。
一方の五体字類には「剌」の字体が一つ見え、「剌刺元別/漢人混用」と註がある。
拓本文字データベースで「刺」を検索してみると、「刺」で登録されている画像だけでなく「刾」で登録されているものも表示される*2。これは、異体字も一緒に検索する仕様になっているため*3。
全部表示されるまでになかなか時間がかかるが、全体を見てみると数の上では 刾>剌>刺 といったところだろうか。教育部異體字字典ではこちら。「剌」は「刺」とは別字だという意識が今ではあるが、昔は必ずしもそうではなかったよう*4。
でも五体字鑑の音訓索引にあるこれは…
どう見ても誤植です。本当に(ry
追記
よく見てみたらこの画像の箇所、間違いだらけ。正しくはこう。
8 拉 302 9 剌 80 10 捋 306 14 辢 730
これはすごい。ある意味。