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しろもじメモランダム

文字についてあれこれと。

Making Digital Type Look Good

Making Digital Type Look Good

Making Digital Type Look Good

去年の東京国際ブックフェアで買ってきた本。何割引だかで売っていたので、普段洋書に触れることもないしちょっと見てみるかと思って買ってみた。ちびちびと読み進めたり読み進めなかったりという感じで、頭の方の内容を半分忘れかけてきているような気もするが、このたびようやく読了。192ページ。

内容は3部に分かれていて、PART 1 は “How Digital Type Works”。印刷史の概略から始まり、各エレメントの名前や書体の分類、各種用語、デジタルフォントの基本的なしくみなどが紹介されている。このあたりは日本の本でもおなじみの内容。ただ、次の “Font fine-tuning” という節は少し違う。この節では20ページほどを割いて、トラッキング(字間の調整)、ワードスペーシング(語間の調整)、カーニング、そして H&J(ハイフネーションとジャスティフィケーション)や縦方向のスペーシング(行間・段落間などの調整)といった項目が細かく解説されている。さすがは欧文。

続く PART 2 は “Examples of Comparative Settings”。基本的なセリフ・サンセリフの書体見本になっている。全部で30書体ほど。各書体のページには、その書体の生い立ちや特徴的なグリフの解説とともに、各種スペーシング・H&J の設定を変えた11通りの組み方の例が示されている。書体見本というよりは組見本といった感じ。

PART 3 は “Custom, Web & Display Types”。Fontographer などのフォント制作ソフトの紹介、Web やコンピュータスクリーンでの表示についての細々とした事項が書かれている。今となっては若干情報が古い。その後は、著名なフォントベンダと書体デザイナの紹介があり、一番最後はディスプレイタイプの使い方が少し説明されている。

この本は本文組の方に重点が置かれているようで、どちらかというと基本に忠実な感じ。もちろん、こういった本はパラパラ眺めるだけでもおもしろい。欧文組版については小林章さんの『欧文書体』を読んだ程度だったので、なかなか勉強になった。